6月 9日  聖霊降臨節第4主日礼拝
聖  書  ヨハネによる福音書5:19-30
説  教  「み子の権威」 小峰 擁 牧師
>讃 美 歌  140 348 411
 
説教要旨
「おどり出る姿で」という讃美歌があります。自分も踊っているような、とても楽しい曲です。シェーカーの旋律だそうであります。特に歌詞のくりかえしのところが印象的です。「おどれ輪(わ)になって、リードする主(しゅ)とともに 福音(ふくいん)の喜びへと 招かれた者はみな。」(『讃美歌21』290番)
きょうのみことばに触れる時、わたしたちがとても心惹かれるのはイエスさまの言葉の最初の部分の19、20節、そして最後の部分の30節が内容的にほぼ同じようであるということです。主(しゅ)イエスさまのほんとうに謙虚なお言葉にわたしたちは驚かされます。
けれども、かえってこのことが天の父なる神さまの独り子(ひとりご)、み子エスさまの権威を、このことによってよりいっそうよく言いあらわしているといえるでありましょう。
「そこで、イエスは彼らに言われた。「はっきり言っておく。子は、父のなさることを見なければ、自分からは何事もできない。父がなさることはなんでも、子もそのとおりにする。父は子を愛して、御自分のなさることすべて子に示されるからである。またこれらのことよりも大きな業(わざ)を子にお示しになって、あなたたちが驚くことになる。」(19,20節)
「わたしは自分では何もできない。ただ、父から聞くままに裁く。わたしの裁きは正しい。わたしは自分の意志ではなく、わたしをお遣(つか)わしになった方の御心(みこころ)を行おうとするからである。」(30節)
み子イエス・キリストの権威はまったく天の父なる神さま、み父(ちち)の権威によるということであります。そして、この権威はみ父の愛に深く根ざしているということを示され、ほんとうに驚かざるをえません。ですから、み子イエスさまの権威もイエスさまのわたしたちへの深い、深い愛に根ざしているということであります。このことをわたしたちはきょうのみことばから改めて示され、ほんとうに驚きです。イエスさまの深い、深い愛がここにあります。イエスさまの十字架の愛、イエスさまの復活の愛がここにあります。
このことが、神さまの愛の出来事、イエスさまの愛の出来事がわたしたちに示されます。わたしたちはこのことを示され、知って畏(おそ)れかしこまざるをえません。ほんとうに神さまに感謝であり、神さまのみ名(な)を心から讃美(さんび)せざるをえません。
あるいは神さまの救いの出来事にわたしたちは喜び踊るようであるといっていいかもしれません。この神さまの愛を知って、イエスさまの愛をわたしたちは知って、ほんとうにわたしたちはどうしてよいのかわからなくなってしまいます。喜びと感謝の心でいっぱいです。神さまの愛、イエスさまの愛はほんとうにそれだけ大きな、大きな喜びなのです。まさしく嘉(よ)き音信(おとずれ)、喜びのおとずれ、福音(ふくいん)です。たしかにわたしたちにはこの世でたくさんの悲しいこと、苦しいことがいっぱいありますが、神さまは、イエスさまはそんなわたしたちのことを愛してくださり、大きな喜びと愛とを備えてくださいます。そして、愛なる神さまから主イエスさまを信ずるわたしたちに、永遠の命の恵み、祝福が与えられることが約束されています(24,25節)。まことに感謝であります。
日本基督教団郡山教会
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